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オーガニックと無農薬の違いとは?メリットデメリットなど解説
2023年11月15日
スーパーマーケットなどで食材を選んでいるときに「オーガニックと無農薬ってなに?」「オーガニックと無農薬ではどんな違いがあるの?」と疑問をもつ方も多いでしょう。
そこで今回は、オーガニックと無農薬の違いについてご紹介します。
オーガニックと無農薬で異なる点やそれぞれのメリットデメリットを詳しく知りたい方は、本記事を参考にしてください。
オーガニックと無農薬は違うもの
「オーガニック」と「無農薬」は全く異なる意味をもちます。
オーガニックは農薬や化学肥料に頼らずに栽培される方法です。
自然の恵みである太陽や水、土に生物学を合わせ加工します。
無農薬は、農薬に頼らずに栽培する方法。
化学的な農薬はもちろん、天然成分でつくられた農薬も使用せずに行われます。
しかし、農薬を完全に遮断した栽培は難しく、無農薬だからといってオーガニックよりも安心できるわけではありません。
オーガニックと有機は同じ意味をもつ
オーガニックと同じ意味合いの言葉では「有機」があります。
有機の意味は「生命力を有すること」です。(※1)
自然の力を尊重し、生態系を保持しながら生命力を活用する意味をもつオーガニック。
2つの言葉は、同等の意味をもつと考えられます。
オーガニックと無農薬で異なる3つの点
オーガニックと無農薬で異なる点は、主に以下の3つです。
・農薬の使用の違い
・認定制度の違い
・使用目的の違い
それぞれについて詳しく説明します。
農薬の使用の違い
オーガニックと無農薬の農薬の使用については、以下のとおりです。
農薬の使用の有無 | |
オーガニック | 一部のみ使用可能 |
無農薬 | 使用不可 |
無農薬は農薬を使用せずに栽培する方法です。
「無農薬」と謳う場合は、文字通り農薬を使用して栽培してはいけません。
比べて、オーガニックといわれる栽培方法をする際は、農薬の使用が可能です。
全ての農薬が使用できるわけではなく、JAS(日本農林規格)で定められている天然由来の一部の農薬のみ使用ができます。
「オーガニックは無農薬栽培ではない」というのがポイントです。
認定制度の違い
オーガニックと無農薬の認定制度の有無については、以下のとおりです。
認定制度の有無 | |
オーガニック | 認定制度あり |
無農薬 | 認定制度なし |
オーガニックは、認定制度が定められています。
一定の条件を満たし、第三者による検査で合格をすれば、オーガニックの認定がされます。
正式に認定されたものは「オーガニック」と謳うことが可能となり、認定許可を得られた商品のみ「有機JASマーク」が表示できます。
認定されていない商品に「オーガニック」と表示するのは禁止です。
しかし、無農薬ではオーガニックのような認定制度がありません。
また、無農薬を謳うのは生産者の判断によるため、無農薬を正確に証明するのが難しいのが現状です。
現在では、「無農薬栽培」などと表示し生産する方法は禁止されています。(※2)
使用目的の違い
オーガニックと無農薬それぞれの使用目的は、以下のとおりです。
使用の目的 | |
オーガニック | 化学的農薬や肥料に頼らない自然の力を活かした土壌づくり |
無農薬 | 農薬を使用しない安全な食品を求める消費者のニーズを叶える |
オーガニックは、化学成分を含む農薬などを避け、自然(太陽や水、微生物など)の力を利用し、安心安全な食物連鎖を目指す取り組みです。
全ての生命が健やかに生きるために必要な環境づくりを実現することを目的としています。
国際規模で活動をしているIFOAM(国際有機農業運動連盟)で掲げられているオーガニックの原則は、以下のとおりです。(※3)
・生態系
・健康
・公正
・配慮
オーガニックは、多様な目的を持ち作られています。
無農薬で作られたものは、農薬を使用しないため「安全に食べたい」を叶える食品です。
また、環境にも有害といわれる農薬の使用をしない取り組みは、環境保全にもつながるでしょう。
3:特定非営利活動法人日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会 オーガニックとは?
オーガニックと無農薬それぞれの特徴
オーガニックと無農薬の特徴は、主に以下のとおりです。
メリット | デメリット | |
オーガニック | ・化学的な農薬を使用しない・第三者による評価を得られる・認定制度でオーガニックを証明できる | ・無農薬ではないため注意が必要・価格設定が高め |
無農薬 | ・農薬不使用で安心感がある・自然環境の保護につながる | ・完全な無農薬といえない場合もある・認定制度がなく、証明できない |
オーガニックは、認定制度があるため製品の証明ができますが、農薬を完全に使用していないわけではないため注意が必要です。
無農薬は、農薬不使用なため安心感がありますが、生産者の誤りで農薬が混入してしまったり、隣の畑で使用した薬剤が風で移って混入したりなどが起こるケースも考えられるでしょう。
オーガニックと無農薬では、それぞれに良い点と悪い点が異なります。
自分の意思に見合った製造方法でつくられた商品を選ぶと良いでしょう。
まとめ
オーガニックと無農薬は、全く異なる栽培方法を指します。
無農薬は言葉通り、農薬を使用せずに栽培する方法です。
オーガニックは国で定められた自然由来の農薬であれば使用することができます。
ほかにも、認定制度の違いや使用目的の違いにより分類は異なるのが特徴です。
オーガニックと無農薬の違いやそれぞれのメリットデメリットについて知りたい方は、本記事を参考にしてください。