お役立ちコラム

column

「うすい豆」とは?関西で人気のホクホクとした食感の豆

2023年09月08日

関西以外の地方に住んでいる方には、馴染みの薄い「うすい豆」ですが、関西地方では春を告げる野菜として親しまれてきています。

本記事では、うすい豆の味や食感の特徴、栄養価値、保存法などを詳しく解説します。

うすい豆を使ったおすすめ料理も紹介するので、うすい豆を食べてみたいという方はぜひご一読ください。

「うすい豆」とは?関西で人気のホクホクとした食感の豆

うすい豆とは? 関西で人気のエンドウ豆の一種

「うすい豆」は、淡い緑色をしてまん丸な形をしたエンドウ豆の一種です。

関西地方では春を告げるお豆として人気の豆ですが関西地方以外ではあまり市場に出回っていないため、名前を聞いたことがないという方も多いかもしれません。

関西ではご飯と一緒に炊いたりソテーにしたりと、いろいろな料理に使われている「うすい豆」について詳しく解説します。

うすい豆の名前の由来

うすい豆の「うすい」は、大阪府羽曳野市にある碓井から付けられた名前です。

明治時代にアメリカから渡ってきた実エンドウ豆の一種が、碓井地区で栽培されるようになったことから「うすい豆」「うすいえんどう」と呼ばれるようになったのです。

うすい豆の産地

うすい豆は名前の由来となっている大阪や京都でも栽培されていますが、収穫量が最も多いのは豆栽培に適している和歌山県です。

特に日高地方で多く栽培されており、露地栽培と施設栽培を組み合わせて長期出荷が可能になっています。

関西地方以外の地域ではあまり出回っていないものの、最近では関東や中部地方に出荷される量も徐々に増えてきています。

うすい豆の特徴

うすい豆はグリーンピースに比べると、さやも豆も緑の色合いが淡く、きれいな若草色をしています。

実の直径は約10mm程と大きめで、コロコロと転がるようなまん丸な形をしています。

皮が薄く実も柔らかいため、火を通すとふっくらとしホクホクとした食感が楽しめます。

味は青臭さが少なく、上品でほんのりとした甘みがあります。

うすい豆の栄養価

うすい豆は可食部100gあたり約21gのたんぱく質を含んでおり、良質のたんぱくが摂取できる健康食です。

また、カロテン、ビタミンB1・B2・B6、食物繊維、カリウム、鉄分、葉酸など、身体の健康に不可欠な栄養素も豊富に含まれています。

カロリーは可食部100gあたり310kcalですが、食物繊維が豊富でお腹の中に入ると膨らむため、過食を防ぐことに繋がります。

うすい豆の旬の時期

うすい豆は露地栽培やハウス栽培で生産されており、11月~5月と長期間収穫できます。

しかし、うすい豆の旬の季節は春先、露地栽培のうすい豆が収穫できる4月~5月です。

春先に獲れた新鮮なうすい豆は風味もよく、ホクホクとした食感を楽しめます。

うすい豆の選び方や保存方法

うすい豆を美味しく食べるには、新鮮なうすい豆を選ぶことが大切です。

また、食べきれないうすい豆を後日美味しく食べられるように、保存方法も覚えておきましょう。

うすい豆の選び方

スーパーや八百屋でうすい豆を見かけたら、まずチェックしたいのが色やハリです。

新鮮なうすい豆はきれいな黄緑色や淡い緑色をしており、ふっくらと張りがあります。

さやの変色やしわは、収穫から日にちが経っている証拠です。

うすい豆は鮮度が大切で、収穫から時間が経つと風味も食感も損なわれるので、なるべく新鮮なものを購入するようにしましょう。

うすい豆の保存方法

うすい豆は水分を多くふくんだ豆なので乾燥に弱いです。

店から購入したものは、さやのまま新聞紙などでしっかり包んでからビニール袋に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。

冷蔵庫で保存できるのは3日程度です。

うすい豆の冷凍方法

旬の時期にたっぷり獲れたうすい豆は、冷凍保存で長期保存するのがおすすめです。

さやから豆を取り出したものを硬めに茹で、水気をしっかり切ったものを冷凍用の保存袋に入れ冷凍します。

冷凍後に豆をほぐしてパラパラと分離させておくと、料理の時に使いたい分量を取り出しやすく便利です。

うすい豆を使ったおすすめ料理

関西では、うすい豆は春を告げる豆として古くから親しまれており、豆ごはん、煮物、ソテーなど幅広い料理で食べられています。

ここではうすい豆を使った代表的なおすすめ料理を紹介します。

うすい豆の豆ごはん

うすい豆を使った代表的な料理と言えば、豆のほんのりとした甘みが楽しめるシンプルな豆ごはんです。

よく研いだお米と定量の水が入った上に、さやから外したまめをのせます。

昆布、酒、塩を加えて、通常の白米の設定で炊き上げます。

豆の分量はお米3合に対して100g程度です。

うすい豆の卵とじ

さやから取り出したうすい豆を、酒、みりん、砂糖、醤油で味付けしただし汁に入れて10分程煮ます。

沸騰させたままで溶き卵を加えて、ふんわりと火を通します。

ふわふわの卵とほっくりとした豆の食感の相性が抜群です。

まとめ

関西以外の地域ではあまり流通していないうすい豆ですが、栄養価が高くてほんのりと甘く食べやすい食材です。

旬である春頃には豆ごはんや卵とじなど、いろいろなお料理に使えて美味しく食べられます。

最近では関東や中部地方の市場にも出荷されることもあるので、うすい豆を見かけたらぜひ試してみてください。